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Shelley, A.*; 秋江 拓志; 高野 秀機; 関本 博*
Journal of Nuclear Science and Technology, 38(2), p.134 - 142, 2001/02
ThO,UO,あるいはErOなどの添加物を加えた、兵器級及び原子炉級プルトニウム岩石型酸化物燃料(PuO-ZrO: ROX)の燃焼特性を、軽水炉燃料セルについて検討した。これらの添加物はROX燃料炉心の反応度係数及び出力ピーキングの改善のため重要である。プルトニウムの核変換特性に及ぼすThOの影響は小さい。3種類の添加物ともAmとCmの生成量を大きく減少させる効果がある。一方マイナーアクチニド核種でも、NpとAmの生成量はUOあるいはErOを添加することにより増加する。ErO添加物により、さらに長寿命FP核種のCsの生成量も増える。これらの結果、使用済み燃料の放射能の毒性は添加物により増加し、特にErO添加物の場合はMOX使用済み燃料と同程度あるいはそれ以上となるケースもある。
Afroza, S.*; 秋江 拓志; 高野 秀機; 関本 博*
Nuclear Technology, 131(2), p.197 - 209, 2000/08
被引用回数:4 パーセンタイル:32.52(Nuclear Science & Technology)PuO+ZrO燃料(岩石型燃料:ROX)とPuO-ThO燃料を用いた、減速材/燃料体積比(Vm/Vf)が0.5から3.0までの軽水炉におけるPu消滅特性を検討し、MOX燃料と比較した。さらに、マイナーアクチニドや長寿命FP生成量も評価し、使用済燃料の放射性毒性も検討した。岩石型燃料でのPu消滅率は非常に高く、ThO型燃料でも良い消滅特性を示すものの核分裂性Pu消滅量の半分程度Uが生成する。マイナーアクチニドの生成量はThO型燃料で最も小さい。岩石型燃料の使用済燃料中の放射性毒性は、原子取り出し18年後以降ほかの燃料よりも低くなる。
芹澤 弘幸; 荒井 康夫; 鈴木 康文
Journal of Nuclear Materials, 280(1), p.99 - 105, 2000/06
被引用回数:22 パーセンタイル:78.53(Materials Science, Multidisciplinary)デバイ温度及びグリューナイゼン定数は、セラミックの熱的及び機械的特性を評価するうえで、重要なパラメータである。当研究グループでは、これまでに、高温X線回折装置を用いて、NpOについて同パラメータの同時測定を行い、発表している。本論文では、PuO及びThO2について、同様な手法を用いて行ったデバイ温度及びグリューナイゼン定数の測定結果について報告する。両酸化物の温度因子は、NpOの場合と同様に、温度の上昇とともに非直線的に増加した。この直線からのずれを定量的に評価することによってグリューナイゼン定数を求め、その値を使ってデバイ温度を計算した。また、一連のアクチニド酸化物のデバイ温度を、熱膨張率との関係から評価し、得られた値の妥当性について、定性的に検討した。
Shelley, A.*; 秋江 拓志; 高野 秀機; 関本 博*
JAERI-Research 99-051, p.51 - 0, 1999/09
PuO+ZrO(岩石型酸化物燃料:ROX)、 PuO+ThO(トリウム酸化物燃料:TOX)及びMOX燃料を装荷した軽水炉における、Pu消滅、マイナーアクチニド(MA)及び長寿命FPの生成、使用済燃料中の放射能の毒性、燃料温度及びボイド反応度係数等の特性を検討した。例えば、減速材/燃料体積比が2.0の場合、ROX燃料中で兵器級Puの初装荷量の90%が消滅し、そのうち初装荷Puの2.5%はMAに変換されることがわかった。原子炉級Puの場合は80%が消滅し、6.7%がMAに変換する。TOX燃料もPu消滅特性は良いが、消滅した核分裂性Puの半分程度のUが生成する。MAと長寿命FPの使用済燃料中の生成量から放射能の毒性を評価すると、ROX燃料がほかの燃料より低い。ROXの主な欠点は反応度係数であるが、これが改善されればPuワンススルー燃焼用の燃料として優れた特性をもつ。
山岸 滋; 高橋 良寿
Journal of Nuclear Materials, 217, p.127 - 137, 1994/00
被引用回数:14 パーセンタイル:75.32(Materials Science, Multidisciplinary)ゾルゲル粒子加圧成型法による高密度(Th,U)Oペレットの調製について研究した。原料のThO-UO粒子はゲル粒子中の水をイソプロピルアルコールで置換した後、そのアルコールを真空排気と200C空気中加熱により除去して調製した。その粒子を水分10~21%のまで再加湿した後150~500MPaの圧力でペレットに成型し、1300C空気中焼結した。1300Cという低温でも、U/(Th+U)=5~20mol%の範囲においては、最高98%TD以上の密度になった。その焼結体を1300CAr-4%H中で(Th,U)Oにまで還元しても、ペレットは同様に高い密度(99%TD)を持つ健全なものであった。
山岸 滋; 高橋 良寿
Journal of Nuclear Materials, 207, p.255 - 265, 1993/00
被引用回数:6 パーセンタイル:55.97(Materials Science, Multidisciplinary)ゾルゲル(Th,U)O微小球の稠密化挙動をAr-4%H,空気、水蒸気中で研究・比較した。いずれの雰囲気でも1300Cでは99%TD以上に焼結できるが、1300C以下では、雰囲気とU含有率の両方に稠密化は影響される。三つの中でAr-4%H中では、最も均質な微細組織を保ちながら最も低い温度で稠密化する。稠密化過程における焼結性と微細組織均質度とも[Ar-4%H空気水蒸気]の順である。しかし、一旦微細組織が不均質に劣化したものについては、他の二つよりAr-4%H中での稠密化が困難となる。この場合の焼結性の順は[水蒸気空気Ar-4%H]である。焼結性がAr-4%H中で最も高いというこのまれなケースはゾルゲル粒子が非常に細いnmオーダーの粒子で構成されるためであることを示した。また従来の諸報告にみられる酸化物燃料の焼結が水蒸気で促進される現象は、酸素ポテンシャルのみならず水蒸気特有の効果によってもたらされていることを示した。
柴 是行
Diffusion Processes in Nuclear Materials, p.71 - 97, 1992/00
蛍石型構造をもつ酸化トリウム及びトリウムベース酸化物燃料の自己拡散について、陽イオン及び陰イオンの拡散挙動の特質を述べる。ついで、これら酸化物燃料の核分裂片損傷及びその回復過程を解説する。最後に、これらの知見を参照して、核分裂ガスの拡散・放出メカニズムを論ずる。
山岸 滋; 高橋 良寿
Journal of Nuclear Materials, 189, p.134 - 140, 1992/00
被引用回数:3 パーセンタイル:35.32(Materials Science, Multidisciplinary)ゾルゲル(Th,U)O微小球の焼結挙動を、不純物硫酸塩および加熱雰囲気の影響に重点を置いて研究した。Ar-4%H中での(Th,U)O焼結では、硫酸塩の影響はほとんどなく、1300Cで99%TD以上の密度となった。硫酸塩のない場合、このような高密度製品は、空気中1300C焼結でも得られた。しかし、この稠密化の過程は、空気中とAr-4%H中とでは異なること、また、中間のある温度で一度空気中加熱した中間体は1300CAr-4%H中加熱しても、もはや99%TDにはならないことが分った。このことから、大バッチ量の焼結時に時々低密度になった理由を考察した。また、U含有率にかかわらず、高密度で外観も均一の製品を確実に得られる共通の条件を提案した。
山岸 滋; 高橋 良寿
Journal of Nuclear Materials, 189, p.72 - 78, 1992/00
被引用回数:5 パーセンタイル:48.18(Materials Science, Multidisciplinary)ゾルゲル粒子に添加物を加えることなく加圧成形することにより高密度ThOペレットを調製することを研究した。プレス原料粒子は、ThOゲル粒子中の水分をイソプロパノールで充分置換したのち、そのアルコールを減圧加熱除去して得た。この粒子を450C熱処理後、10~15%再加湿したものをプレスし、1300Cの低温焼結により、85~98%TDの良質のペレットを得た。熱処理及び加湿水分の成形および焼結に及ぼす効果についても考察している。
山岸 滋; 高橋 良寿
Journal of Nuclear Materials, 182, p.195 - 202, 1991/00
被引用回数:5 パーセンタイル:53.89(Materials Science, Multidisciplinary)不純物硫酸塩含有と非含有の2種の硝酸トリチウム原料を用いて、ゾルゲルThO微小球の焼結挙動を更に研究した。それは前報の研究で用いた原料が相当量の不純物硫酸塩を含んでいたからである。焼結挙動に及ぼす硫酸塩の影響の他、ゾル中Th濃度、ゲル球洗浄温度、焼結雰囲気の影響をも調べた。その結果、前報で報告した、焼結密度の焼結雰囲気である空気-水蒸気混合ガス中の水蒸気濃度に対する依存性は、硫酸塩が共存し、ゾル中Th濃度が低く、ゲル球洗浄温度が高い限られた場合においてのみ当てはまることが分かった。また、硫酸塩の共存しない場合には、99%TDの高密度のものが水蒸気濃度にかかわらず容易に得られることが分かった。硫酸塩共存の場合、ゾル中Th濃度が高いほど、あるいは洗浄温度が低いほど焼結密度が高くなることが分かった。このような硫酸塩の密度に及ぼす効果の差は、昇温中の微細組織の雰囲気による差で説明された。
小川 徹; Verrall, R. A.*; Hj.Matzke*; P.G.Lucata*
Solid State Ionics, 49, p.211 - 216, 1991/00
被引用回数:4 パーセンタイル:33.15(Chemistry, Physical)(Th,U)Oに40keVでKrイオンを注入し、等時加熱放出挙動を調べた。加熱雰囲気は空気であった。イオン注入前に水素焼鈍を施した試料では、Krの放出は弱い捕獲を伴う拡散放出挙動を示した。イオン注入前に空気中焼鈍を施した試料では、極めて強い捕獲効果が認められた。先に報告したThOからの放出挙動と比較考察する。
山岸 滋; 高橋 良寿
Journal of Nuclear Science and Technology, 24(9), p.748 - 758, 1987/09
被引用回数:8 パーセンタイル:63.47(Nuclear Science & Technology)アンモニア水添加法によるpH制御下でのゾル調製に用いた装置を改良し、アンモニア水に代えてアンモニアガスを使用できるようにした。この装置を用いて、初期Th濃度が1~2.34mol/lのTh(NO)出発溶液を中和して、最終温度0.94~2.0mol/lのThOゾルを調製した。コロイド率が高くかつコロイド粒子の大きい良質ThOゾルを得る条件を明らかにした。そのためには、中和様式を濃度に応じて変える必要があることを見出した。得られたゾルの粘度は1.5~2.5mPa・Sで、同様の方法でKFAの研究者が作ったゾルの値よりはるかに低かった。その差異は、中和様式の異なるためであると推定される。
山岸 滋; 高橋 良寿
Journal of Nuclear Materials, 144(3), p.244 - 251, 1987/03
被引用回数:8 パーセンタイル:63.47(Materials Science, Multidisciplinary)ThOゲル球の稠密化に及ぼす乾燥・焼結条件の影響について研究した。焼結は水蒸気濃度0.4~99.7%の空気-水蒸気中あるいは低酸素分圧雰囲気中で行った。水蒸気濃度を制御した空気-水蒸気中で焼結すると、直径500mの焼結球の密度を91~99%TDに制御できることが分った。また、還元雰囲気中での焼結によっても高密度(99%TD)の焼結球が直径0.3-1.1mmの範囲で得られた。空気-水蒸気中で焼結した球の結晶粒径は、水蒸気濃度が高いほど大きい。また、球内部より表面のほうが大きかった。それに対し、Ar-4%H中焼結したものでは、球内部より表面のほうが小さかった。水蒸気中および還元雰囲気中における99%TDまでの稠密化の進行過程は異なり、後者は亜化学量論組成によって促進されると推論した。
赤堀 光雄; 伊藤 昭憲; 白鳥 徹雄; 井川 勝市; 柴 是行
JAERI-M 87-016, 18 Pages, 1987/02
Tho系燃料の照射による格子定数変化に及ぼす照射温度の影響について、計装キャプセルを用いた高温照射(300~500C)により調べた。その結果、(Th,U)Oの照射による格子定数の増加は照射温度が高いほど低くなる事がわかった。回復挙動からは、高温での照射により回復開始温度が高くなる事がわかった。一方、ThOへのCaO,YO,及びNbOの添加は、格子定数増化の照射下回復および回復開始温度の増加を促進する事がわかった。また、実温照射デ-タとの比較を行い、照射温度の影響について考察した。
小川 徹; Verrall, R. A.*; Schreiter, D. M.*; Westcott, O. M.*
Int.Conf.on CANDU Fuel, p.543 - 557, 1987/00
希ガスおよびヨウ素をイオン注入した酸化物燃料(主としてThO)からの放出を調べた。燃焼率あるいはイオン注入線量の増加とともに、希ガス拡散における捕獲効果は増大し、遂には飽和点に達し以後は変化しない、というのが従来広く受け入れられている仮説であった。しかし、本研究の結果、捕獲効果はイオン注入線量の複雑な関数であることが明らかになった。結果を捕獲と捕獲点からの再固溶とを考慮した数学モデルを用いて解析し、Krの再固溶確率として1000Cにおいて10~10Sという高い値を得た。ヨウ素の放出挙動は希ガスに類似していた。ヨウ素放出に及ぼすCsの影響を調べ、水素中の放出挙動は希ガスと同様の線量の効果として説明できることが分かった。しかし、Cs共存下では、空気中のヨウ素の放出は低温で著しく促進された。
R.A.Verrall*; Hj.Matzke*; 小川 徹; B.J.F.Palmer*
AECL-9475, p.558 - 572, 1986/00
トリア、高燃料模擬トリア、ウラニア中にヨウ素、ルビジウム、クリプトンをイオン注入した。ヨウ素の放出挙動は既に報告されているキセノンの挙動とは異なり、粒内拡散あるいは表面脱着過程に原因が考えられる。高燃焼模擬トリア中のこれらの核分裂生成物の挙動は、通常のトリア中と異ならないことが分った。ヨウ素を注入したウラニアには立方形の気泡状析出物が観察された。熱処理に伴う、同析出物のモルフォロジー変化を調べた。
山岸 滋; 高橋 良寿
Journal of Nuclear Science and Technology, 23(9), p.794 - 801, 1986/00
被引用回数:9 パーセンタイル:70(Nuclear Science & Technology)U含有率040%,直径0.31.3mmの(Th,U)O微小球を四塩化炭素-アンモニア系で原料ゾルをゲル化する方法で製造し、その特性を測定している。その真球度は、U含有率が高いほど、換言すれば、原料ゾルのコロイド率が低いほど悪くなる。これは、ゲル化時の非等方的収縮がより大きいことによる。このため、U35%までは、満足すべき微小球が得られるが、U40%で得られない。また、この収縮は、U含有率が高いほど微小球表面を荒くする。これは、BET表面積と幾何学的表面積の比、および、顕微鏡観察から明らかである。みかけ密度とかさ密度も測定し、比較している。混合酸化物の場合、微小球は容易に98%T.D.以上に焼結されるが、ThOではそうでなく87~99%T.D.の範囲にバラつく。そのような低密度のThOも含めた全試料において、開気孔率は1%以下である。
山岸 滋; 高橋 良寿
Journal of Nuclear Science and Technology, 23(8), p.711 - 721, 1986/00
被引用回数:8 パーセンタイル:66.77(Nuclear Science & Technology)pH制御下で硝酸塩溶液をアンモニア水で中和する方法でU含有率040%のThO-UO混合ゾルを製造する条件を検討している。U035%では、四塩化炭素-アンモニア系ゲル化用の良質原料ゾルを得ている。製造可能の安定なゾル中のUのコロイド率は、Thのそれに比べて低い。その上、U含有率が高くなるにつれて後者は少し低くなるだけであるが前者はかなり低くなる。その結果、(Th+U)のコロイド率も急激に低くなる。ゾルのゲル化挙動の良否は、ゾル中の4.1nm以上のコロイド率とU含有率とに依存する。ゲル球破損を起さないための上記のコロイド率の下限値は、U含有率が高くなるにつれて低くなる。ゲル球破損は、低U含有率ではクラックであるが、高U含有率では「えくぼ」あるいは「へそ」のような穴である。この差異についても考察している。
山岸 滋; 高橋 良寿
Journal of Nuclear Science and Technology, 22(12), p.995 - 1000, 1985/12
被引用回数:16 パーセンタイル:85.3(Nuclear Science & Technology)ThOあるいは(Th,U)Oの大きな球状粒子をゾルゲル法でつくる方法について述べている。そこでは、ゾル滴形成媒質として四塩化炭素を、ゲル化剤としてアンモニアを使用する。用いる原料ゾルは四塩化炭素より軽い。そのため、ゾル滴はゲル化カラムの底部において純四塩化炭素の中で形成される。その後、ゾル滴はアンモニア性四塩化炭素の中を上昇しながら表面を固化し、四塩化炭素の上に配置された濃アンモニア水との界面に到達してゲル化を完結する。界面ゲル球を連結的に回収するために特殊な工夫がなされている。この装置を用いて、ThO,(Th,U)Oの大きな粒子をひびなしに得られる。最大達成直径は、それぞれ1000m,1300mである。これらの粒子の真球度は、直径1000mの場合でも1.1より小さい。
山岸 滋; 高橋 良寿
Journal of Nuclear Science and Technology, 22(11), p.915 - 921, 1985/00
被引用回数:9 パーセンタイル:74.17(Nuclear Science & Technology)四塩化炭素-アンモニア系で首尾よくゲル化できるThOゾルの製造条件を検討した。その系は、真球度の秀れたゲル球を与えるが、高品質の原料ゾルを必要とするものである。ヘキソン-アンモニア系でのゲル化に適したThOゾル製造のために以前開発した前中和後pH制御下で中和を進める方法に、PH設定を2段階に行う方式を取入れた。その結果、コロイド粒子径を低下させることなく、ゾル中のThのコロイド等を高めることができた。これにより、ひびがなく大きな真球性ThO粒子を得ることができた。